「動物は心して飼う」 おすすめ度:
投稿日:2001-06-17
<動物病院24時。君はこれで笑わずにいられるか?> 猫や犬を可愛がる人たちは多い。動物病院は大はやりだ。
そんな動物病院で、愛玩動物飼養管理士の資格をもつ著者が現場でマネジャーをしながら体験した飼い主さん、動物たち、そしてお医者さんたちのなんとも愉快なお話である。犬や猫や動物の大好きな人たちはぜひ読んで欲しい。動物病院は、捨て猫や捨て犬を引き取らされたり、その養子先を探したり、苦労が絶えない。その原因の多くは、動物好きが行う動物虐待である。笑ってばかりはいられないのですぞ!
「柿川鮎子の本には「愛」があふれている」 おすすめ度:
投稿日:2001-06-02
本書は動物病院に訪れる動物たちと、それをめぐる人々のお話。じつは、わたしは動物が苦手。動物好きの人の考え方や行動は、正直、理解できない部分が多い。しかし、そんなわたしでも笑いながら読めたのは、動物よりも人間に重点を置いたストーリー展開だったからだと思う。
春夏秋冬の4章のなかに、実話をもとに描かれた31の物語がある。多くはマンガのようなドタバタ劇だが、動物や人の死に関する話は映画のようにドラマティックだ。そして、エピローグ。なにより私を泣かせたのは、「裏切られても裏切られても飼い主を愛するわんこを見て、非常に単純な真理(愛は与えるもの)を発見し、己の罪深さを知った。生きていく上で本当に大切なことを捨てられた犬に教えてもらった」という著者の言葉。心の奥がしめつけられるようだった。
デビュー作「極楽お不妊物語」同様、著者の本には「愛」があふれている。読み終わった瞬間、じんわりと心が潤うのはそのせいだと思う。動物の好き嫌いに関係なく、「人間」が好きな方におすすめしたい一冊だ。